筆者の草野(@lesslabo)です。
銀行員時代は毎日毎日、何をするにしても稟議書を書けと言われ続け、大小含めその数10年で2,000本くらいを書きました。
ただ、それに慣れた人は全く問題ないのですが、慣れない人に書いてもらうと意外と書けないもの。作文と違って、自分の思いだけでは稟議書は完成しないのです。
今回は、筆者が銀行時代だけでなく、複数の会社に所属し、書きまくった稟議の中で上司に承認をもらったことのある人材採用の稟議書を例に実例では無いですが仮定の人物を想定したサンプルを書いてみます!
稟議書とは
一般的に稟議書は会社によって、稟議書、立案書など言われていますが、稟議規程や職務権限規程などに従って物品購入や人材採用、各種契約締結などをする際に上司などにその承認を求めるために記述する書面等です。
以前は紙に印刷して、上司に印鑑をおしてもらい、最終承認者までそれを続けるなんて事が多かったと思いますが、このコロナ渦やDXなどのデジタル推進などにより電子版稟議書が進んできましたね。
ただ、記載する内容についてはあまり変更はないと思いますので、参考にしていただいてスムーズに承認を得られるようにしていくようにしましょう!
稟議書の項目立て
稟議書は、書きたい内容だけではなく、承認を得るための項目を盛り込むことが必要ですが、いきなり書きたいことを書いても忙しい上司には、なんのことかわからない事が多いので簡単な説明を一番最初にいれたりします。
そのため、前文(この稟議の目的)→承認を得たい項目→その他項目の順番に記載していけば大丈夫です。
人材採用稟議で必要な項目
一般的に以下を記載することが求められることが多いと思います。
- 採用する人の氏名
- 採用する部署、所属、役職
- 年収、または、月収
- 発生する費用の有無(ハロワとか人材エージェントとか)
- 採用予定日
- なぜその人を採用するのか
会社によって記載すべき事項が異なると思いますが、だいたい上の記載事項は
実際に書いてみましょう!
今回採用する前提の人材の情報は以下と仮定して記載してみます。(役職、年収は仮定です)
- 42歳男性
- 総務人事部に配属予定
- 総務人事部長が多忙のため、部長代理をおきたい
- そのため、役職は部長代理
- 前職までに人事を経験していて、総務は未経験だがポテンシャルあり
- 年収は500万
ここからは、上の仮定の人物から稟議書に起こしてみます。
まずは、冒頭に目的を書きましょう!(前文)
稟議の目的:総務人事部では、総務と人事を兼ねているが、各々の繁忙時期が重なることもあり総務人事部長が会議や外出などでメンバーの承認・相談を行う時間が限られてしまっている。今後人材採用の強化や内部統制強化などで更に総務人事部長の業務が逼迫することが考えられるので、今回人事経験のある人材を採用し人事部門の強化を行いたい。
その人材を以下の通り採用したいので稟議を起案いたします。
上の、下線部についての書き方は企業によって異なるので、各会社のルールに則って変更してください(企業によっては、末尾にご決裁くださいとか、ご承認くださいとか記載するケースがあります)
ここから本文です。(承認を得たい事項とその他)
■氏名→仁慈 最洋さん(42歳)
■配属・役職→総務人事部 部長代理
■採用(着任)予定日→現段階では2021年3月1日付けを予定(現職と交渉中で1ヶ月程度遅れる可能性もある)
■初年度年収→500万円(ボーナスについては半年後の評価による)
■採用コスト→人材紹介エージェントより紹介のため理論年収の25%(125万)
■支払予定日→着任後当月に人材紹介エージェントより請求書発行、翌月末までに支払う(4月予定)
■採用にいたった理由→総務人事部担当、総務人事部長の2名が2回に分けて面談を行ったが、経験・人柄ともに当社の事情などを汲んだ上でのコミュニケーションなどをしっかりとることができ、今後の採用活動強化やメンバーマネジメントにも尽力できそうと判断したため。総務業務については未経験であるため、今後OJTやメンバーマネジメントを通じて経験を積んでもらいたい。
■その他事項→仁慈さんの詳細な履歴書及び職務経歴書並びに面接評価書については添付資料のとおり。
今回はわかりやすく箇条書きにしましたが、会社によっては、箇条書きではなく、章立てで書くところもあるようです。ただし、箇条書きできれば、それを文章に変換することは簡単だと思いますので、ポイントを抑えて、承認を得られるように稟議を書いてみましょう!
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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